I upload my prize-winning report “Sengendai Hatsu Jitensha Sanpo Saijiki ”at the literary magazine "Kawa no aru machi" of Koshigaya City. In the report, I introduce scenery of four seasons of Koshigaya which I saw during cycling.
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また、越谷の四季の魅力を皆さんに知って頂きたいので、SNSなどを通じて、どんどん拡散していただければと思います。
なお、応募作品中では、各月ごとに1枚の写真を添付しましたが、作品中に登場する場面については、このブログに掲載のいずれかの投稿記事の中に、写真が必ず掲載されています。作品をお読みいただき、「どんな場面だろう?」と思われましたら、投稿月を手掛かりに、このブログ内を探してみてください。
自転車散歩は、ゼロエミッションで環境に優しく、地元の自然や文化に触れることができ、健康の維持・向上にも役立ちます。また、親との距離を置き始めた年頃の子ども達との会話や、ブログへの投稿を通じた同好の方々とのネット上での情報交換のきっかけともなっています。ちなみに、離れて住む両親は、ブログへの投稿を息子の消息確認に活用しているようで、しばらく更新を控えようものなら、病に伏せているかと心配して電話が来る始末です。ますます、出かけることをサボるわけにはいきません。
【注意】
このページに掲載する作品は、応募時(2017年8月26日)に提出した原稿で、編集委員会による校閲を経て「川のあるまち」に掲載された作品とは、完全同一ではありません。
【応募・受賞に関連する投稿記事】
【著作権等】
作品「せんげん台発 自転車散歩歳時記」の著作権は、AyrCourt247に帰属します。その利用許諾は、クリエイティブ・コモンズ 表示 4.0 ライセンスの下に提供されています。営利目的での利用を希望される方は、当ブログ(PC版)の右側コラムに用意された「連絡フォーム/Contact Form」に、連絡先メールアドレスを明記の上ご連絡ください。
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せんげん台発 自転車散歩歳時記
AyrCourt247
「ポタリング」とも呼ばれる自転車散歩は、せんげん台に住み都心に通勤する私の休日の一つの過ごし方です。サイクリングと称するには少し短めの、往復で10kmから30kmほどの距離を、寄り道をしながら走行するというのが私のスタイルです。時には、我が家の子ども達と自転車を連ねて出かけることも。
せんげん台及びその周辺には起伏がほとんどないうえ、市街地を少し離れれば、都心から30km圏内とは思えないほどの田園風景が広がり、季節を感じながら自転車散歩を楽しめます。そんな、せんげん台を起点とする数年分の自転車散歩の様子を、歳時記的にレポートします。
【睦月】
歳時記は、越谷二大神社への初詣ポタリングで始まります。かつて国境の街であった越谷ならではの、武蔵の国の久伊豆神社と下総の国の香取神社を訪れ、小さな越谷だるまを購入し、その年の願い事をすることから一年が始まります。越谷の神社に少し遅れて、岩槻の武蔵第六天神社にも初詣に出かけ、お札代わりに名物の天狗羊羹を岩戸屋さんで購入するのも恒例です。正月休み明けの週末に埼玉県立大学を訪れると、入口に「入試のため立入禁止」との立て看板が見られます。ドラマ等の撮影でも利用される近代的な校舎内では、人生を賭けた勝負が行われています。
【如月】
寒さゆえ自転車散歩には厳しい季節ですが、越谷梅林公園では早咲きのものから徐々に梅が開花していく様子を観察できます。毎月第二土曜日に北越谷の香取神社で開催される骨董市は、自転車散歩スポットの一つですが、二月の市が終わった翌週あたりから、同神社の社務所にて雛人形の展示が始まります。人形の表情を通じて、江戸から平成までの時代の変遷を感じることができます。
【弥生】
寒さも緩み、目と鼻で季節を感じる季節となります。まず最初の主役は梅です。越谷梅林公園では、様々な品種の紅白の花を眺めながら、ほのかな香りを楽しめます。次の主役は菜の花です。江戸川の野田橋から玉葉橋までの4kmにも及ぶ黄色の絨毯は、圧巻です。これほどの菜の花が集まると、香りのパワーも半端ではありません。そして、真打ちとして登場するのが桜です。さらにこの時期、目と鼻で感じざるを得ないものがもう一つあります。そう、スギ花粉です。
【卯月】
どこに出かけようかと悩むぐらい草木が活性化しはじめる季節です。北越谷の元荒川堤にある桜と、葛西用水の中土手や出羽公園のチューリップとを掛け持ちして鑑賞するなんてことも、この季節ならではです。せんげん台の順天堂越谷病院では、都心から移設された明治時代の洋館を背景に花見をすることもできます。桜が散ると、間久里川沿いの遊歩道や大宮公園でハナミズキを楽しむことができ、その次には藤が咲き始めます。年により開花時期が微妙にずれるので、自転車散歩の計画も前年踏襲というわけにはいきません。
【皐月】
元荒川の末田須賀堰の水門が下され、せんげん台周辺の水田が水で満たされます。ウィステリアという香水があるように、久伊豆神社や市役所脇の藤棚からは、清々しい香りが漂います。不動橋周辺では元気に空を泳ぐ鯉のぼりの群れが見られるようになり、すぐ近くの大聖寺境内にある虹屋さんで団子を頬張ると、心も腹も満たされます。春日部方面に出かければ、藤花園では樹齢千二百年の大藤の花を、江戸川河川敷では百畳敷きの大凧上げの様子を、それぞれ眺めることができます。
【水無月】
市役所からしらこばと橋にかけての葛西用水沿いでは、色とりどりの花菖蒲と紫陽花を鑑賞できるようになります。ラベンダー公園では、蝶や蜂が蜜集めに勤しむ姿が見られ、田植えの終わった水田では雨蛙の姿も見られます。春日部の内牧黒沼公園を早朝に訪れると、昔の人が考えた極楽浄土と思われる景色に出くわします。童謡「ひらいたひらいた」に歌われる千四百株もの蓮の大輪です。
【文月】
せんげん台では千間台西夏祭り、下間久里では県の無形民俗文化財に指定されている三匹獅子舞、市の中央部では花火大会といったように、新旧様々な夏祭りが開催されるようになります。千間台第四公園では、蝉の先陣を切って、泥だらけの抜け殻が特徴のニイニイゼミが鳴き始めるようになります。農家でもないのに、稲の成育状況が気になりはじめるのもこの季節です。
【葉月】
日中の暑さゆえ、朝夕に自転車散歩に出かける季節となります。新方川沿いにある城かと見まがうばかりの焼却施設リユースの展望台からは、田んぼアートを楽しめるようになります。野島地蔵尊では、年二回あるご開帳で、ご本尊を拝めます。手押しであれば自転車でもアクセスできる南越谷阿波踊りの会場では、鳴り物のリズムに心も体も踊らされます。春日部の牛島古川公園では、四千平方メートルの敷地一杯に、同じ方向を向いて立ち並ぶ向日葵を鑑賞できます。
【長月】
入道雲と鱗雲とが同時に見られるようになり、元荒川の末田須賀堰の水門が上げられ、用水路から水がなくなります。埼玉県立大学の西側では、稲穂が頭を垂らす黄金色の水田を往復する稲刈り機や、その脇に立つ白鷺が見られます。干上がった田んぼには、行き場を失ったザリガニの死骸も。元荒川沿いの自転車歩行者専用道路では、赤や黄の彼岸花が見られるようになり、秋へと季節が変ったことが感じられます。
【神無月】
葉が落ち、鈴なりに実をつけた柿の木が見られるようになり、再び自転車散歩に好適な季節となります。こしがや能楽堂では市民の皆さんによる能の発表会が開催され、市役所周辺では越谷市民まつりも開催されます。自転車を止めて少し離れていると、ハンドルの上にアキアカネが止まっているなんてこともありました。学園祭が開催された埼玉県立大学や文教大学を訪れると、若者の達のパワーを分けてもらえたような気になれます。
【霜月】
空気が澄んできて、夕焼けの中に富士山がくっきり見えるようになります。街中では皇帝ダリアの大きな花が目立つようになり、木々の紅葉が一層進みます。久伊豆神社の境内では、千歳飴の袋を手に持つ七五三参りの家族連れの姿や、越谷ネギの無人販売所が見られます。また、越谷国際フェスティバルやこしがや産業フェスタが開催され、越谷市立総合体育館前には、例年、鴨ネギ鍋を作る巨大なかまどと鍋が現れます。
【師走】
日が短くなるので、少し遠出をすると、帰りにはライトを点灯しながら走行ということになってしまいます。振り返ると、イベントも少なくなるこの季節に、日本工業大学工業技術博物館、キッコーマンもの知りしょうゆ館、鉄道博物館といった屋内施設を訪れていました。大晦日には、寒さ対策のニット帽を被り、せんげん台周辺にいくつかある香取神社を訪れて詣で納めを行い、一年無事に過ごせたことに感謝します。
自転車散歩は、ゼロエミッションで環境に優しく、地元の自然や文化に触れることができ、健康の維持・向上にも役立ちます。また、親との距離を置き始めた年頃の子ども達との会話や、ブログへの投稿を通じた同好の方々とのネット上での情報交換のきっかけともなっています。ちなみに、離れて住む両親は、ブログへの投稿を息子の消息確認に活用しているようで、しばらく更新を控えようものなら、病に伏せているかと心配して電話が来る始末です。ますます、出かけることをサボるわけにはいきません。
せんげん台からアクセスできる自転車散歩スポットは、このレポートで紹介したところ以外にもまだまだあります。是非、皆さんも自転車で外に繰り出してみてください!
ところで、最近、車道の最も左側を青色で着色した自転車専用レーンを設けた道路が、さいたま市内や春日部市内で見られるようになりました。自転車散歩を楽しむ者には大変有り難いインフラです。また、さいたま市内や都内では、コミュニティサイクルと称される指定駐輪場(サイクルポート)で自転車を借りたり返したりすることができるシステムが導入され、ビジネスユースのみならず、観光等でも利用可能な自転車の共有が実現しています。越谷市内でも、このようなインフラやシステムの導入が進むことを期待して、レポートを締め括ります。
(ブログ)
「せんげん台発 自転車散歩日記」
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