末田須賀堰から元荒川の左岸土手を上流方向に走行し、武蔵第六天神社を目指します。川幅いっぱいに茶色の水が流れていました。
土手下の民家では、強風で倒れたと思われる木々の根とともに地表が浮き上がっているところがありました。
武蔵第六天神社裏の元荒川の水位は、灌漑期でもないのに、末田須賀堰が閉じられて川の水が堰き止められているとき以上の高さなっていました。
神社の境内はいつもと変わらぬ様子でした。
ここから引き返して、須賀川用水沿いに埼玉県立大学近くまで戻りました。途中、赤とんぼが柵の上に並んで止まっていました。台風襲来の事実を告げずに写真だけ見ますと、穏やかな秋の風情です。
三野宮香取神社もいつもと変わらぬ様子でした。
ネット上で確認できる元荒川の水位計のある三野宮橋に向かうと、橋脚に記載された「きけん」の文字の「きけ」だけが見えていました。
下の写真の左下側に鳥小屋のように水面に見えるのが水位計です。
橋の上から上流方向を撮影しました。昨年10月にほぼ同じ場所から撮影した写真も並べて掲載します。両者を比較すると、川の様子がまるで違いますよね。
三野宮橋の元荒川右岸側では、今にも水が溢れんばかりの状態でした。この時の川の水位は約7.3mで、氾濫危険水位の6.8mを越えている状態でした。
右岸から左岸側をみてわかったのですが、左岸側でも川の水位が堤防天端からほとんど余裕ない状態でした。左岸沿いにある県道325号線に水が溢れないように、堤防天端に土嚢が積まれていました。写真に写っている車の高さと比べると、余裕の無さがわかると思います。
元荒川の三野宮で水位を確認できる国土交通省の「川の防災情報」のサイトのスクリーンショットも掲載します。できれば、ハラハラしながらこのような画面を見たくはありませんよね。
ここから、「Course A」を走行します。途中、自転車歩行者専用道路ギリギリまで、水が押し寄せているところもありました。ただ、流れは穏やかで、自転車歩行者専用道路の際で波立っているようなことはありませんでした。
正確なところはわかりませんが、浸水しているのではないかと思われる場所も。
振り返って上流側を見ると、川幅いっぱいに水が流れている様子を改めて確認できました。
大砂橋も橋脚がほぼ水に浸かり、橋桁近くまで水位が上がっていました。
大砂橋(A11地点付近)のすぐ下流では、立木が水没していました。対岸の人や自転車の高さと比べるとよくわかりますが、この付近でも水が溢れんばかりの状態でした。この人のいる場所には、後ほど訪れます。
さらに下流に向かって走行すると、〆切橋(A12地点付近)が通行止めになっていました。
国道4号バイパス(A13地点付近)のアンダーパスは通行止めになってましたので、国道4号バイパスの橋を利用して左岸にわたり、元荒川の上流方向に戻ることに。
後ほど訪れると記載した場所に到着しました。かつて使用されていた県道325号線(現在は少し川から離れた場所に移動)の路面とほぼ同じ高さに川の水面がある状態でした。
帰途にせんげん台地区の住民の避難場所として指定されている大袋地区センターに寄りましたが、避難するのが心配なぐらい老朽化してしています。
この日の走行距離は18Kmほどとなりました。
今回の台風襲来では、テレビで「命を守る行動」が呼びかけられている中、せんげん台周辺の避難所は、距離的にせんげん台から徒歩で移動することが難しい上記の大袋地区センターのみが開設されている状態でした。同地区センターの駐車場のスペースは限られており、高齢の方、体の不自由な方、そして乳幼児連れの方のことを考えると、それ以外の人は車での移動を選択肢とすることはできません。
風雨がひどくなってから、千間台小学校も避難場所として追加されましたが、危険で徒歩で移動できるような状態ではありませんでした。
健康な方でも、テレビでの報道を視て、風雨がひどくなる前にできることならば避難所に避難をしたいと思われた方も多かったのではないでしょうか?
「命を守る行動」が呼びかけられるような危険が迫っている際には、住民が各自の判断(リスク)で市の防災マップに記載された避難所に避難できるものと思っていましたが、実際には違うということがわかりました。
今回の台風襲来では、結果的に、自宅で生活ができない人が避難所に押し寄せるという事態には至りませんでしたが、避難所の開設のタイミングなど検証が必要なように思われます。
また、防災訓練の形態も変更する必要があるかもしれません。より多くの避難所を開設すれば、その全ての避難所の運営を市の職員の方で賄うことができないのは明らかでしょう。今回のような事態の際に、近隣の住民で避難所をどのように運営するかといったことについても確認することが必要なように思われます。私は市が輪番制の地区と合同で開催している防災訓練にほぼ毎年参加していますが、その訓練内容では今回のような事態には対応できないような気がします。
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河川は本当に満水状態で、ギリギリでしたね…
返信削除越谷市の隣のさいたま市では、見沼の芝川や調節池が溢れて道路まで冠水してしまっていたようでした。
避難所の情報は中々伝わりませんでしたね。
防災無線の音声等は、台風の音でよく聞こえませんでした。
避難所に行っても、満員で受け入れられないという話も聞こえてきたりしました。
フウさん、早速のコメントありがとうございます。
削除避難所の情報は、防災無線の放送でのキャッチは困難でしたが、ネットでは容易に入手できました。
確かに、住民のほとんどが避難所に押し寄せるという事態になると、収容しきれなくなるでしょうね。特に、人口密度の高い地域では。
避難所のオペレーションは、多くの人が押し寄せて満員になった場合にどうするかを含め、日頃の備えが必要ということなのでしょうね。